2019.5.1
新天皇即位の祝日。
節目の日となりました。
ふと思いおこした、2018.12.26のワークショップについてです。
拙書『新たなコミュニティの創造-グローバル化社会のなかで』を参考に、静岡県立大学の津富宏先生がサポートなさっておられる レジリエンスな静岡(困難からしなやかに復興する静岡)を目指す地域団体 静岡2.0の皆さまと勉強会を行わせていただきました。
勉強会を振り返り、大局的なまなざしをもって足元で実践することについて少し考えたことを書こうと思います。
市民社会から世のなかに変化を与える。
そのプロセスは必ず「対話」が含まれています。
現実的な側面で、日本の行動規範は法に基づく制度によって規定されていると思います。
法によって守られている側面があるとも言えます。
ですから、法律が変わる時は、社会の仕組みが変わる時です。
これら制度を基本構造として、私たちは幾重にも重なるネットワークによって生活が成り立っています。
それらネットワークを自分たちの足元から築こうとする時、人は対話によって形成してゆくことが可能です。
対話によって探り出され共有された社会や労働に対する「価値」が基盤となり、人々は一緒に社会とかかわるネットワークをつくることが可能です。
その際、背景や経験、考え方が違う人々との対話は大切な機会であるように思います。
どのようなコミュニティを目指すのかを考える時、視点が広がるから、人はより望ましく重要な価値に気が付けるのです。
異なる人々がいるから、深まりある対話が可能になり、原理的な価値に気が付きます。
つまり、似たり寄ったりの人に限った対話は、自分の標準を超える知識・考え方には気が付きにくいものです。
そうして、このような対話は実は自分の価値を自分で問うている意味を持ちます。
この勉強会を振り返り、それぞれが持つ経験の違いに関わらず、
「どのような社会の仕組みと考え方を後世に残す必要があるのか」
「一部の地域を犠牲にせずに世界平和を実現するには」
「生活の豊さとはどういうことか」
「自分も社会も尊重しあい、利益を生む仕事はどうあるべきか」
人として基本的なことについて、自分で考えること。
大きなまなざしで考え、対話と発信を続けること。
この丁寧な過程を踏むことが、世で活躍するために大切になると思います。
大きな組織や一部の権力を有する他人に、その考えを委ねてしまわぬように。
いっそうに麗しく人々が活躍する社会になること祈念いたします。